貯蓄が苦手な人は【貯蓄型保険】で資産形成を始めよう
Topic
生命保険には貯蓄型があります。しかし、「生命保険で貯蓄」ができるしくみはどのようになっているのでしょうか?
本コラムでは「お金を貯めたいけど貯金が長続きしたことがない」という方におすすめな「貯蓄型保険」についてご紹介します。あなたの資産形成への意識が大きく変わるかもしれません。
Index
貯蓄型保険商品とは?
保険期間中に加入者が死亡したとき、保険金が受け取れるのが生命保険ということは、みなさんご理解されていると思います。「貯蓄型保険」は、それとどこがどう異なるかをご説明しましょう。
貯蓄型保険とは?
生命保険の基本的機能=死亡保障などを維持しながら、将来必要な資金を貯めることができる保険のこと。つまり保障+貯蓄を実現する生命保険を指します。
貯蓄型保険のしくみ
月々の保険料が累積していき、契約時に設定した時期(満期)を迎えるとまとまった保険金となって受給できるしくみです。解約時にもお金が戻ります(返戻金)。
貯蓄型保険と貯蓄の違い
貯蓄はただの貯金です。貯蓄型保険は生命保険商品ですから、契約期間には契約した条件に沿った保障が受けられることがいちばんの違いです。
ちなみに定期保険、医療保険などに代表される「掛け捨て型保険」は、一切、保険料は還元されません。しかしその分、保険料が安いというメリットがあります。
貯蓄型保険の商品実例
では、貯蓄型保険の商品実例をあげてみましょう。基本となる4商品をご紹介します。
終身保険
被保険者が亡くなったとき、もしくは高度障害状態になったときに保険金が受給できる死亡保険です。一生涯にわたって保障が持続します。ただし満了前に解約することで4割ほども元本割れする商品もあるので、注意が必要です。先進医療保障が基本保障内になっている商品が注目をあびています。
学資保険
こどもの教育資金を準備することを目的とした保険です。毎月定額の保険料を支払い、こどもの成長に合わせて進学のための資金や満期学資金を受け取ることができます。契約した保護者が亡くなってしまった場合、以降の保険料の払込が免除となり保障が継続するのが特徴です。
養老保険
戦前から昭和60年あたりまで、その後のバブル期には生保の花形商品として別格の人気を獲得していた商品です。かつては10年で倍になるような商品も存在しましたが、現在の養老保険の返戻率は通常100%以下で設定されており、多くの商品で満期保険金の利率は元本割れしているため、低解約返戻金型終身保険に人気を奪われています。
個人年金保険
保険料を払込期間に納めることで、契約時に選択した年齢(通常は60歳まで)から一定期間、 あるいは死亡するまでずっと年金が受給可能となる貯蓄型保険です。 万が一払込期間中に被保険者(本来の年金受給者)が亡くなったとき、 保険料は遺族に死亡給付金として支払われます。
貯蓄型保険商品による資産形成について
貯蓄型生命保険の最大のメリットは「貯金が苦手な人にも確実に貯金ができる」ことでしょう。 保険料を払う=積み立て貯金となり、何ごともなければ、保険満期には計画したとおりの資金が貯められます。 しかも保険料の累積金額を超える金額が返ってくることも期待できます。
しかし、早期解約時の返戻率が半分以下に設定されている商品が一般的であるため、早い時期に解約してしまうと元本割れしてしまうのが欠点となりまた、積み立てスタイルであるだけに保険料的にはかなり割高になります。
近年は、その割高な保険料や「ハイリターンにはなり得ない」との理由から、貯蓄型保険は敬遠される傾向にあります。 しかし、保障を得ながら資産形成できるというのは、他にはない大きなメリットです。
マイナス金利政策が続いている現代、銀行預金では利息はないに等しいです。 しかし、株やFX、不動産による資産形成はハードルが高く、参入できそうもないと思う方には向いている商品と言えるでしょう。
まとめ
貯金が不得意な方に「貯蓄型保険」による資産形成をご紹介しました。「何かしら資産形成したいが、あまり冒険はしたくない」という方には非常におすすめできるということでしたね。
逆におすすめできないのは、いま生活費を意識的に節約して暮らしている方です。「上京してひとり暮らしをはじめたばかり」「独立して事業をはじめたばかり」「定年後」など、人生は金銭的余裕がなくなるタイミングがあります。
そんな時期は掛け捨て型の保険のほうがおすすめです。
ただし、少し生活に余裕が出てきたら、貯蓄型保険を検討してみましょう。地道ではありますが、確実な資産形成となるからです。