ホンネのおかね

もしも入院したらいくらかかる?
医療保険の入院給付金日額はいくらが安心?

Topic

もしもの入院時の保障をしてくれる、医療保険。

特に家族の中で家計を握る大黒柱は加入しておく必要性がありますね。
しかし、加入時に迷ってしまうのが入院給付金の金額設定。一体いくらにすれば良いのでしょうか?

本コラムでは「医療保険の入院給付金はいくらを選べば安心か? 」を考えていきたいと思います。

Index

医療保険・入院給付金とは?

まず、医療保険や入院給付金について基本的な部分を理解しましょう。

医療保険とは?

公的医療保険の他に、民間の生命保険会社の商品としての医療保険があります。

公的医療保険には3割負担や高額療養費制度(高額な医療費がかかったとき、収入に応じて公的に負担してくれる制度)などがありますが、カバーできる範囲には限界があるものです。

そこでカバーしきれない部分をフォローするために契約するのが「民間の医療保険」と言えるでしょう。

高額療養費制度については、下記記事をご覧ください。
突然の入院で治療費が100万円!高額療養費制度だけで大丈夫?

入院給付金とは?

民間の医療保険の中でベーシックな保障の1つで、病気やケガでの入院に対して生命保険会社から支払われる給付金を指します。

ただし、検査入院や人間ドッグ、正常な出産、病気に直接関係しない不妊手術などは支給対象外です。

短期入院では保障されないこともある

入院給付金は「連続した入院◯日以上」となっていれば◯日目から支給されますが、一方では日帰り入院から保障される商品もあるので、そこに着目して選ぶことが必要です。

給付額は基本日額

給付額は、被保険者が契約時に、入院1日あたり3,000円 5,000円、10,000円などと選択します(一時金タイプもあります)。

支払限度日数がある

入院給付金は支払限度日数が決められています。
1回の入院で60日間〜360日間あたりが多いです。
また、180日以内に同一の疾病による入院をした場合、ひと続きの1回の入院としてカウントされるのが通常です。

通算支払限度日数がある

入院給付金にはトータルの支払限度日数も通常、決められています。
1,095日、1,000日、700日など、様々です。

入院すると大体いくらかかるか?

まず、公的医療保険で保障から外れてしまい、自己負担となる代表的なものが「差額ベッド代」です。以下を参考に確認してみましょう。

中央社会保険医療協議会(第548回、令和5年7月5日)の資料「主な選定療養に係る報告状況」によれば、差額ベッドの平均額は、1人室から4人室までの全平均で、1日当たり6,620円となっています。
この金額は、このなかに占める1人室の割合が高いためで、2~4人室の平均額は2,900円程度です。

全体の平均額は「6,620円」ですね。

次に、1日あたりの入院費用(自己負担額)について。
■ <生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/2022(令和4)年度>
参考ページはこちらから

1日あたりの自己負担費用の平均は「21,000円」となっています。

みなさん、思っていたよりも高い印象ではないでしょうか?

入院給付金の設定金額はいくらにするか?

差額ベッド代以外に入院中の食費、衣類や日用品代金、家族の交通費など、様々な費用がかかります。

公的医療保険制度以外の自己負担分もある上、さらに先進医療を受けた場合の自己負担などは100万円単位でかかります。

民間の医療保険の入院給付金の日額設定ですが、既述の項目から考えると、差額ベッド代の個室平均額をカバーできるようにすると7,837円〜8,000円ほど、自己負担費用の平均をカバーできるようにすると21,000円〜25,000円ほどということになるでしょう。

そして、入院が長期化した場合には収入がなくなることもあり得ますので、その分も見越して考えなければいけません。

これはサラリーマンの場合、ケガ・病気で長期休業せざるを得ない場合、国や会社の補償制度によって、給料の60~80%程が補償されます。

しかし、最長で補償期間は1年6カ月です。その分は収入保障保険でカバーすることもできます。

まとめ

医療保険の入院給付金はいくらを選べば安心なのか?についてお伝えしました。

入院費用1日、約25,000円をカバーする医療保険の保険料はかなり高額化することでしょう。
そこに先進医療特約などが加算されたり、住宅ローンや学資保険などの支払いを抱えている家庭には大きな負担です。

不安軽減の為にも保険ショップのスタッフやFPなどによく相談をして、家計全体を考慮した保険料を決め、それに見合う入院給付金額を選択しましょう。