ホンネのおかね

おひとりさま男性の保険のお話

Topic

2020年の国勢調査によると、男性と女性の未婚率は年齢が上がるにつれて低下し、全体としての未婚率は上昇傾向にあると報告されています。

下記データをご参照ください。男性の未婚率が女性よりも高いことがわかります。これは、経済状況やライフスタイルの変化、結婚に対する価値観の多様化など、さまざまな要因によるものでしょう。
 25歳〜29歳 男性:約71.5% 女性:約61.4%
 30歳〜34歳 男性:約39.0% 女性:約26.6%
 35歳〜39歳 男性:約24.2% 女性:約17.8%
 40歳〜44歳 男性:約19.2% 女性:約15.5%

また、独身男性の生命保険加入の傾向を見ると、医療保障商品への加入率が高く、年代とともに将来の備えを意識した貯蓄性商品へ加入していることが報告されています。

更に、貯蓄性商品の加入率は既婚男性より独身男性の方が高いとも言われています。

独身男性は、経済的なサポートや家庭を持たないため、自分自身の生活や健康に関するリスクに対して特に敏感になるのではないでしょうか?
現代社会において、独身男性が保険に加入することは、将来の不確実なリスクに対する重要な備えとなります。

本コラムでは、独身男性が保険に加入するメリットや重要性、具体的な保険の種類について詳しく解説します。

Index

保険を検討するポイントは?



死亡保障の見直し

独身男性の場合、遺族に残す資金の必要性が低いため、死亡保障は自身の葬儀費用や死後の整理費用に限定できます。具体的には、300~400万円程度の保障が目安です。
貯金が十分でない場合、割安な定期保険を利用し、貯金が貯まったら解約する方法もあります。

医療保険の必要性

老後の医療費は、公的制度である健康保険や高額療養費制度がベースとなりますが、医療保険に加入しておくと安心です。
特に、三大疾病(がん、急性心筋梗塞、脳卒中)に備えた保険が推奨されます。これらの病気は高額な治療費がかかることが多いため、しっかりと備えておくことが大切です。

がん保険の重要性

60歳以降の男性は、がんの罹患率が女性より高くなるため、がん保険の加入が有効です。
がん治療は長期間にわたることが多く、治療費が高額になることがあるため、がん保険で備えることが安心につながります。

介護費用と生活費の準備

60歳以上の一人暮らしの生活費は月約15万5,000円で、収入との差額を埋めるための対策が必要です。

例えば、年金や貯蓄を活用して生活費を確保する方法があります。介護費用も重要で、介護保険や個人年金保険の活用を検討しましょう。介護が必要になった場合の費用は予測が難しいため、十分な備えが求められます。

老後の生活費と収入のバランス

老後の生活費をカバーするためには、以下のような収入源を確保することが重要です。

公的年金

日本の公的年金は老後の基礎的な収入源ですが、年金だけでは生活費をまかなえないことが多いのも事実です。そのため、他の収入源を確保することが必要です。

企業年金や個人年金

企業年金や個人年金は公的年金を補完する重要な収入源です。企業年金がある場合は、その受給額を確認し、不足する分を個人年金で補うことができます。個人年金保険は自分で契約し、将来の年金額を確保するための手段として有効です。

貯蓄と投資

老後に備えるためには、現役時代からの計画的な貯蓄が不可欠です。
また、貯蓄だけでなく、リスクを管理した上での投資も検討する価値があります。投資信託や株式などを活用して、資産を増やす努力をすることが重要です。

投資については、こちらのコラムを参考にされてください。
 独身男性のための資産形成 投資って何?仕組みや種類を解説!

具体的な保険商品とその選び方

老後に必要な保険商品を選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。

定期保険

定期保険は、一定期間の間だけ保障がある保険です。貯蓄が十分でない場合に、低コストで大きな保障を確保する手段として有効です。例えば、50代で定期保険に加入し、60代後半に貯蓄が増えたら解約する方法があります。

終身保険

終身保険は、一生涯にわたって保障が続く保険です。葬儀費用や遺族に残す資金として有効です。独身男性の場合、終身保険は必要最低限の額に設定し、余剰資金は貯蓄や投資に回すのが良いでしょう。

医療保険

医療保険は、病気やけがで入院した際の費用をカバーします。特に、がんや三大疾病に対応した特約を付けることで、重篤な病気に備えることができます。治療費や入院費が高額になることを考慮し、十分な保障額を設定しましょう。

介護保険

介護保険は、介護が必要になった際の費用をカバーします。公的な介護保険制度に加えて、民間の介護保険に加入することで、より手厚い保障を受けることができます。将来の介護費用を予測し、必要な保障額を設定することが重要です。

老後の資金計画と管理

老後の資金計画は、現役時代からの計画的な準備が重要です。以下のポイントに注意して資金計画を立てましょう。

ライフプランの作成

老後の生活費や必要な資金を見積もるために、ライフプランを作成しましょう。収入と支出のバランスを考え、将来の資金不足を防ぐための対策を講じることが重要です。

資産の分散

資産を分散して管理することで、リスクを低減することができます。貯蓄だけでなく、投資信託や株式、不動産などに分散投資することで、資産を増やす努力をしましょう。

定期的な見直し

資金計画は定期的に見直すことが重要です。経済状況や自分の健康状態の変化に応じて、必要な保険や投資の見直しを行い、最適なプランを維持しましょう。

まとめ

独身男性が安心して老後を迎えるためには、適切な保険の見直しと計画的な資金準備が不可欠です。

死亡保障、医療保険、がん保険、介護保険など、自分のライフスタイルや将来の計画に合わせた保険商品を選び、ライフプランを作成して資産を分散管理することで、安心した老後を過ごすことができます。

将来の自分への備えは早めに始めることが大切です。保険料は若いうちに加入する方が割安で、将来的な負担を軽減できます。

若い時期に計画的に準備することで、安心して豊かな老後を迎えるための基盤を築くことができます。もし将来パートナーが見つかれば、将来の大切な家族を守ることにつながります。